私の1月1日はセカイの1月1日…じゃない!?
2022.12.20
こんにちは!GTN広報の加藤です。
2022年も残すところあと少し。各国の文化を色濃く大きく感じるお正月も間近です!
…と思ったら何と1月1日は世界共通ではないのです。ご存知でしたか?
お正月の話題とともにこの時期からチラホラ耳に入ってくるのが旧正月、春節という言葉。
特にアジア圏になにかしらのご縁がある企業様では避けられない話題では?ということで今回は日本を除くアジア圏に多い旧正月とネパールなどの暦について。年末年始の「へ~!」な話題にいかがでしょうか?
まだ入社して日の浅かったある日、ネパールメンバーと年齢の話をしていたところ
「私の誕生日はね、2つあるけど、ネパールでは●●年●月だよ!」「ああ、それなら私は●●年だね。」
って…え??ちょっとわかんない。どういうこと?
にこにこと良い笑顔で教えてくれた衝撃の事実。
なんとネパールには、ネパールカレンダーがあるんです。
ネパールではお正月が9つ
異なる文化・伝統を持つ60以上の民族が集まる多様性の国ネパール。
民族がそれぞれの暦を持っているためお正月は9つあるそうです。びっくり。
その中で多くのネパール人が使う公式なカレンダーが「サムビクラムサムバトカレンダー」で、なんと!西暦カレンダーより56年8ヶ月も早いんです。
ということは彼らから見たら私たちのカレンダーが56年8ヶ月遅れているということ。…なんで?と思ったら負けです。
西暦で2022年12月の今、ネパールでは2079年8月です。
ちなみにこのビクラムサムバトカレンダーはネパール以外にバングラデシュ、タイ、インドネシア、マレーシア、ブータンなどの国でも使用されています。
前述したように民族が多く使用するカレンダーも複数あるため、新年も異なる9つ。12月だったり1月中旬だったり。
公式にはビクラム暦のお正月(グレゴリオ暦、4月14日)が全国で新年とされています。
イシャンさん – ネパール/グローバル賃貸部
ネパール現地ではネパールのカレンダーを使います。政府が使うのもネパールのカレンダーでニュース等ももちろんネパールの日時。
(当然のことですが!)日本にいるネパール人は日本のカレンダーで生活してますよ。
普段は特に混乱したりとかはないけれど、ネパールの親と話すときに、例えば「●月★日にイベントがあるよ」と言われたらGoogleで検索して「日本だと○月☆日だね」、って確認してます。
ネパールカレンダーで検索するとすぐに見つかります。こちらで変換が簡単に!
旧正月は日本での名称!
中国語だと「春節」、朝鮮語(韓国・北朝鮮等)だと「ソルラル(설날)」、ベトナム語だと「テト(Tết)」。
アジアのお正月と言えば旧正月、旧暦の1月1日のことで毎年1月21日~2月20日頃の間で変動します。
日本を除く多くのアジア圏の国で「旧正月」は1年で最も特別な日。この日の前後が休日となり様々な行事が行われます。
中国や韓国、香港、台湾、ベトナム、モンゴルなどは休日になりますのでこの時期に個人・法人ともに急ぎの仕事や依頼事はお気をつけくださいませ。なかなか連絡が取れない可能性があります。
そして旧正月の日にちは毎年変動&国によっても日付が異なるのでちょっと難しい…
※ 2023年の日本での旧正月は『1月22日』。中国・韓国・ベトナムも2023年の日にちは同じです。
中国:(一般的に)旧暦大晦日~旧1月6日
香港・マカオ:旧暦1月1日~3日(日曜が含まれる場合は大晦日も休日)
台湾:旧暦1月1日~5日
韓国:旧暦大晦日~旧暦1月2日
ベトナム:旧暦大晦日~旧暦1月3日
他にも中国系住民の多い東南アジアの国(シンガポールやマレーシア、インドネシア、ミャンマーなど)では、旧正月をChinese New Yearとして祝います。
林 静さん – 中国/グローバル生活サポート部
大切なのは旧正月で家族で盛大にお祝いをします。そこからが新しい年です。
12時まで日本の紅白のようなテレビ番組を見て、
12時になったら新年おめでとうの電話をしたりWeChat(微信/ウィーチャット)でメッセージを送ります。
電話はみんながかけてるからあまり通じないです。
それから手作りの餃子を食べます。
これは地域関係なく広く北も南もみんな餃子。
お休みも長くて旧正月は7連休。会社もお休みになるところが多いです。
(西暦の元旦もお休みですが、12/31・1/1・1/2の3日と短め。)
でも日本で仕事している人は日本のカレンダーに合わせて働いてますね!
旧暦と西暦があるので誕生日は2つあります。書類上は西暦の誕生日。
母は旧暦で生きているので旧暦の誕生日におめでとうのメッセージを送ります。
でも調べないと忘れちゃう。メッセージ忘れると大変なんです!機嫌が悪くなります!
「1月1日の話をしているのに違う日なの!?複雑~」って一瞬思ってしまいますが、日本にも和暦がありますね。
平成10年は西暦1998年、令和2年は西暦2020年。
月日は変わりませんが和暦⇔西暦は日本人でも慣れていないと簡単には計算できないですよね。
そう考えると他国の暦もそういうものか、と受け止められるのでは。
よく知ってるね!と会話の糸口にもなりますので、ぜひ頭の片隅にどうぞ。
余談ですが、DIVERSITY TIMES編集長の山﨑さん、この和暦⇔西暦の暗算がすごく得意です!あれはすごい。
旧正月にちなんだ飾りが、当社サポート部への相談案件に
管理会社から、「入居者がドアに【福】の文字を逆さに貼っていて気になる。怖いから注意してほしい」という電話をいただきました。
逆さ福・倒福の飾りは、中国の風習に基づいたもので、中国では旧暦の正月を迎える際に、「福」の字が描かれたものを飾ります。
なぜ逆さにするのか、ですが
中国語で「福が逆さまになる」という意味の「福倒了(フー・ダオ・ラ)」が、「福が来る」という意味の「福到了(フー・ダオ・ラ)」と同じ発音だったから、です。
「福」を家に迎えて幸せに暮らせるようにという願いが込められています。
管理会社には中国の伝統でよい意味のものですよ。とまず文化の違いを伝えます。
とは言っても他のお部屋に住む方が不安を感じているのであれば外に貼るのはNGと伝えなければいけませんので該当の入居者には、ドアの外側は共用部なので貼るのでしたら室内にしてくださいね。と伝えて無事に解決。
「怖い」や「不安」の発端は意外と「知らない」だけ?
これって、
文化の違いをお互いに知らないということが、想像以上に容易に誤解を招く要因となるという例だと思うのです。
もちろん元々が生まれ故郷の異なる者同士ですし、しかたない部分もあるのかもしれません。
ですが、多文化共生が声高に言われるこの時代、相手を理解する機会は大切です。
「そうはいっても日本語で意思疎通が図れないケースだってあるじゃない?」
おっしゃるとおりだと思います。だからこそGTNがあるんです!
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そんなGTNが、西暦2023年(ビクラム暦2080年)も皆様のお役に立ちながら過ごせたらと思っております。
それでは良いお年を!