留学生、受入校、関わるすべての人々に安心を ~ロシアと日本をつなぐ温かい輪~ - DIVERSITY TIMES - 外国人の"今"を知って好きになる。

留学生、受入校、関わるすべての人々に安心を ~ロシアと日本をつなぐ温かい輪~

2022.11.08

皆さま、こんにちは。DIVERSITY TIMESライターの齊藤です。
ロシア語圏の留学生に日本語学校の紹介や生活のサポートサービスを提供している株式会社MANABO。
丁寧な面談を元にしたきめ細やかな対応で、学生も受け入れ校も安心と評判です。
ご自身も留学生として来日した代表取締役のレメネツ アンナさんは、どんな思いで会社を設立しサービスを提供し続けているのでしょうか。
今だからこそ考えたい「留学」という文化交流について、お話を伺ってきました。

 

 
__主にロシア語圏の留学生を対象にさまざまなサービスを展開されているということですが、その内容を改めてご紹介いただけますでしょうか。

レメネツ アンナ(以下「アンナ」):日本に来たい留学生のトータルサポートの会社です。全国の日本語学校の紹介、ビザ取得のお手伝い、住まいの確保、空港までのお迎えなどですね。ひとりの学生を約半年にわたってサポートしています。

学校から、来日の目的・経済状況・住みたい場所をオンライン面談でお聞きし、その方に合う学校をご紹介しています。

住居についても学生にとってわからないことが多いと思いますので、弊社からご提案しています。

日本に来られた際には空港までお迎えに行き、寮などの住居まで送り届けるだけでなく、区役所への届出、銀行口座開設、SIMカード購入など、必要な手続のサポートをしています。

学生は、日本語学校に入学してからも新宿のオフィスに来ていつでも質問や相談ができます。

 
__留学エージェントの枠には収まらないほど、本当に総合的なサポートをしていらっしゃるのですね。いつでも相談に来られるというのも心強そうです。

アンナ:3ヶ月に1回、「MANABO CLUB」というものを開催していて、テーマに合わせた説明会や楽しいイベントなども企画します。

また、就職希望の学生も多いので、人材紹介会社様をお呼びして説明会を開催するなど、学生情報を集める機会を提供しています。

留学生ではなくなっても、たとえば就労ビザへの切り替えなどもお手伝いしています。家族や友達のもとを離れて日本に来ても、ひとりではないことを伝えたいですね。

 
__学生ではなくなっても支援していただけるのですね!日本に来る方はどういうイメージや目的を持っていることが多いですか?

アンナ:はい、就職したいという方が多いです。社会人経験のある方や大学を卒業してから日本に来る方が多いです。中には高卒後に日本へ来て専門学校や大学に進学する方もいます。

短期留学で来日し、旅行をしたり文化を楽しんだりという方もいます。ただ、アニメや漫画という趣味から日本に興味を持ったとしても、その後の大きな目標がないと日本語の勉強や日本での暮らしを継続するのは難しいと、多くの学生を見ていて思います。日本で仕事することを目標に来日した方たちは頑張っています。

日本が選ばれる理由としては、安全な国で家族も安心して送り出せること、自分たちの歴史を大切にしつつどんどん新しいものを取り入れて発展しているというイメージを持たれているからといったところでしょうか。

あとは、物価が高くてお金持ちしかいけない国というイメージもあります。

実際はスーパーでも住居でも、高いものから安いものまでありますよね。そのため地域別の物価の間隔がわからない学生たちには、彼らの生活レベルに合った場所や学校を提案しています。

 
__スーパーは意外な落とし穴かもしれません。行けば必要なものは買えるけど、その値段が高いのか安いのか、来たばかりの人はわからないですよね。

アンナ:そうですね。なので、弊社ホームページにMANABOの卒業生が書いた体験談を掲載したり、MANABO CLUBで話したりすることで情報をシェアしています。

MANABOのホームページ。掲載されていてコンテンツは豊富(上記画面をクリックするとアクセスできます)

 
__MANABOさんを通して留学の先輩後輩が繋がれるのはとてもいいですね。

アンナ:はい。口コミの影響というのはとても大きいです。今はSNSの時代ですから、評判はすぐに伝わります。

 
__ロシアにも拠点を置かれているのですか?

アンナ:いいえ、事務所は日本にしかありません。それは、自国にいる間は面談などは家族や友達がそばにいるので困っていないです。困るのは来日してからですので、私自身が留学生だった経験を生かし、本当に必要なサポートを充実させることに力を入れています。面談などはオンラインで行うこともできますから。

また、コロナウイルス流行前は、年に1~2回、モスクワやその他の主要都市でで大規模な留学説明会を行っていました。日本語学校の方々とも一緒に海外現地へ行って、プレゼンテーションをしました。今はオンライン企画に力を入れています。

 
__ロシア中の全国各地から学生さんが集まるのでしょうか?

アンナ:そうです。ロシアからだけでなく、ロシア語が通じる周りの国からも人が集まり、中には飛行機で2時間かけてきたという方もいらっしゃいました。

日本語学校のブースがあるだけではなく、日本の企業からも人を呼んで、たとえばロシアに帰国したら日本語を使ってどんな仕事ができるか紹介していただいたり、

日本の歌手・声優をお呼びしたりして、大きなイベントにしていました。2018年は日本とロシアの文化交流の年でしたので、大使館公認のマークももらいました。

渡航が難しくなってからは、3ヶ月に1回オンライン説明会を開いています。

 
__これだけいろいろなサービスを提供されていますが、無料のプランも用意されているなど、学生さんには低価格なのも嬉しいところだと思います。

アンナ:私自身も留学生だったので、留学自体にお金がかかるということはよくわかります。そのため、なるべく学生さんに金銭的負担のない形でサポートしたいと思っています。

お金は日本語学校側からいただいています。

必要な時にだけMANABOの通訳・翻訳を利用していただければ、ロシア語専門スタッフを1人採用するよりもリーズナブルなので、誰にとっても嬉しい形になっているのではないかと思います。

 
__ありがたいことに、GTNのモバイルサービスもご利用いただいているそうですね。

アンナ:とても助かっています。クレジットカードも使えず、銀行口座を開こうとすると電話番号を聞かれ、電話を契約しようとすると銀行口座を聞かれという状況になるので…とても困っていました。

 
__このあたりのサービスはご自身の留学経験が生かされていそうです。

アンナ:そうですね。初めて日本に来た時は短期だったのでプリペイドでよかったのですが、その後もう一度日本に来て住み始めた時もよくわからずに同じものを買ってしまっておりました。今はわかりやすいサービスを学生たちに紹介できるので嬉しく思っています。

 
__現在提携されている日本語学校は60校ほどということですが、これは留学エージェントとしては多い方なのでしょうか。

アンナ:どうなんでしょう。少ないかもしれません。

ただ、単に数を多くするのではなく、学生をきちんと受け入れて教育してくれる学校と提携することを大切にしています。

また、弊社としてもきちんとした学生を紹介する責任があるので、学生の数に合わせた提携数にするべきだとも考えております。

最近は、ありがたいことにMANABOのホームページに掲載してほしいと学校側からご連絡いただくことも多いです。

 
__「ロシア語圏ならMANABOさんに!」と認知が広まったのでしょうか。

アンナ:学校間での口コミの力は大きいと思っています。学生の口から知っていただくこともあると思います。学生が準備した書類もきちんと弊社でも確認していますし、日本で何か困ったことがあると私たちもサポートしていますから、学校も安心していただけるのではないでしょうか。

 
__他にもエージェントとしての強みはありますか?

アンナ:日本に拠点を置いているので、何かトラブルがあったときにすぐに対応できます。

現地に拠点を置いているエージェントもありますが、留学前よりも留学後のほうこそサポーターが必要な場面は多いと考えております。

現在MANABOで働いている社員もMANABOを通じて留学したので、適切な支援ができているのではないかと思っています。

 
__MANABOさんはオンラインの日本語レッスンサービスとしてスタートされたそうですが、それはどういったきっかけがありましたか?

アンナ:ロシアは広いので、すべての街にちゃんと資格を持った日本語教師が全ての街にいるわけではありません。そのためオンラインの日本語レッスンがあったらいいなと考え、始めました。

オンラインで日本語が上達した学生から、次は日本に留学したいと話があり、1名の学生を青山国際教育学院に紹介することから紹介事業が始まりました。

そこから口コミを通して留学支援を希望する学生が増え、現在に至ります。

 
__ロシアから日本へ留学する道はそれまでもあったと思いますが、MANABOさんのサービスが必要とされたのはどうしてでしょうか。

アンナ:いわゆる留学エージェントとしての仕事だけではなく、イベントを開催するなど、日本語学校留学にとどまらない体験を提供しているからかもしれません。
せっかく日本に来たのなら、いろいろな体験をして世界を広げてほしいと思っています。

 
__痒い所に手が届く総合的なサービスだったということですね。

アンナ:私たちのホームページを見ていただくと、いろいろなお役立ち情報の記事があります。

たとえば、日本のエアコンはどうやって使うのか。リモコンの写真付きで紹介しています。

あとはトイレで流すボタンとウォッシュレットを間違えてしまって、シャワーが吹き出してしまったという留学生のエピソードがあったり(笑)

日本は地震が多いですが、ロシアではあまりないので、そういった時にどうしたらいいかというようなこともロシア語で書いていますね。

最近だと経済制裁の問題があるので、ロシアのご両親から日本の口座にお金を振り込むにはどうしたらいいのかというような話題の記事も多いです。

 
__
経済制裁」という言葉が出ましたが、ロシアの侵攻によって、日本にいるロシアの方が偏見を持たれるというようなこともあるのでしょうか。

アンナ:あるかもしれません。ただ、MANABOのメッセージとして伝えたいのは、私たちは今までもこれからも国籍に関係なく日本に来た留学生を歓迎し、良いサービスを提供したいということです。

MANABO CLUBでもさまざまな交流イベントがありますが、そこでもみんなMANABOに1メンバーとして大切に扱われます。

12月にクリスマス会を予定しており、ロシア料理を作って振る舞うイベントをやりたいと思っています。

今は「ロシア」という国に対する悪いイメージが先行しているので、MANABOの社員や留学生ひとりひとりのいいところをもっと見てもらいたいです。

 
__個人レベルで理解し合うことは必ずできるので、その輪を広げていきたいですね。最後になりますが、今後力を入れていきたい事業などはありますか?

アンナ:現在は来日したい学生が多いので、一人でも多くの学生をサポートすることに力を入れたいです。

 
__より一層サポートが手厚くなりそうですね!本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

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