ダイバーシティの累乗がもたらす成長 ~異質な人材・雇用ボーダレス化のススメ~ - DIVERSITY TIMES - 外国人の"今"を知って好きになる。

ダイバーシティの累乗がもたらす成長 ~異質な人材・雇用ボーダレス化のススメ~

2022.04.26

皆さま、こんにちは。DIVERSITY TIMESライターの齊藤です。
「雇用ボーダレス化」を目指し、海外人材サービスを通じて企業と個人のキャリアを後押しするCareer Fly。
「理系」や「女性」にも特化するキャリアフライがどのようにダイバーシティを実現しようとしているのか、
代表の大野 理恵さんにお伺いしました。
また、今回はインド領域に精通した同社マーケターの高橋さんにもご参加いただきました。

 

 
__学生時代、社会人時代はどのように過ごされていましたか?

大野 理恵(以下「大野」):父と祖父が経営者ということもあり、30歳までになんらかの代表になりたいと高校生の頃から思っていました。高卒後にアパレル会社に就職して3年働いた後、オーストラリアに社会人留学しました。

友人の影響で語学を身につけようと思ったのですが、LGBTQに対する意識や率直に意見を言えるところなど、多文化共生の環境に身を置いていたことは今の仕事に活きていますね。

日本では「人と違うことを言ってはいけない」という生きづらさを感じていましたが、むこうではのびのびと、3年くらい楽しく遊んでいました(笑)。

 
__業界の前に、経営者になりたいというお気持ちがあったのですね。経験をお持ちだったアパレルではなく、人材業で起業されたのはなぜですか?

大野:留学後、大手人材サービス会社に就職してそこから15年ほどこの業界に携わっています。紹介だけでなくその後の教育、定着にも関わっていたので、一貫してコンサルテーションできるというのが私の強みです。

「独立してもやっていけるな」ということで、キャリアフライ設立も自然な流れでした。

 
__立ち上げは2015年とのことですね。はじめから「理系」「女性」「外国人」に特化されていたのでしょうか?

大野:最初は日本人女性でスタートしました。

ダイバーシティを実現するためには異質な人を入れたほうがいいという考え方はその頃から変わっていなくて、
でも男性中心の職場に少し女性が入ったところで環境は変わりづらいです。

それで今の日本企業の環境に対して最も異質な存在になるのが「女性」かつ「外国人」ということでした。
第四次産業をリードする人材は、理系の人が中心なので「理系」というのもキーワードになりました。

 
__理系に特化しているという点では何か強みはありますか?

大野:弊社人材の8割がエンジニアで、日本国外でもビジネスを展開したいという企業様に対してご満足いただける人材のご紹介はできていると思います。最先端技術の分野で就業経験を持つ方もいますし、プロフェッショナルがいるという点でご満足いただけています。

 
__ダイバーシティの実現というお言葉がありましたが、日本企業の環境を変えたいというお気持ちでしょうか。

大野:変えたいというか、“変化”して挑戦してみる企業を増やしたいです。

そのやり方がわからない、何か方法はないかなぁと考える企業へのサポートに弊社は向いていると考えます。新しいことをやりたい、海外でのビジネスに挑戦したいといったモチベーションを持つ企業に、我々のサービスを積極的に活用していただいています。

海外進出するなら、その国の人を入れるのが近道です。
たとえば、インドに進出するならインドの人を採用する、といったことです。

 
__キャリアフライさんというと「インド」というキーワードもよく出てきますが、そうなるきっかけは何かありましたか?

大野:インド現地にビジネスパートナーがいて、日本で就職したい方をリクルーティングしてくれるので、自ずと強くなりました。

現在弊社で登録されている外国籍の求職者が112カ国9000名程度なのですが、そのうちの6割の方がインド国籍です。

高橋さんもね、高校生の頃インドにいたんですよね。

そして、MaharaJapanっていうYouTubeチャンネルを持っていて、登録者数11万人のうち9割以上がインドの方なんですよね?

高橋:はい、チャンネルでは日本人から見たインドについて発信しています。

インドの文化が日本でどうリアクションされるのか、興味を持たれている方が多いです。特に学生さんやこれから就活される方、いわゆるZ世代の方に見ていただいています。

大野:求職者の方以外でもこうやって何か「インド」という繋がりを持った人が集まっていますね。

YouTubeチャンネル『MaharaJapan』

 
__パートナーシップを結んだ方がインドに強かったというのは偶然なのですね。

大野:そうですね。最初は本当にSNSでメッセージをもらったのがきっかけです。

我々が目指しているのは「雇用ボーダレス」という考え方で、それは「人材は世界中から選べばいいじゃん」というずばりシンプルな考え方です。

少し極端に聞こえてしまいますが、世界には75億人の人がいて、そこに目を向けない理由はないわけです。日本企業で働く人がインドに住んでいても良いし、アメリカに住んでいる日本人が日本拠点の企業で働いても良い。

そのため、弊社はコロナ前からリモート雇用をずっと推進していたんです。

 
__では、感染症の流行はむしろ良い変化をもたらしたのですね。

大野:弊社にとっては追い風でした!

やっとオンライン面接、リモート雇用が一般的になったなと。本当にやっと、という感じです。

海外にいる人に、面接のためにわざわざ日本まで来てもらうのはコストと時間がかかりすぎます。

採用にあたってはスピード感も重要ですから、それくらいしないと日本の企業は優秀な人材を獲得できません。

 
__日本で働きたいと考えている外国籍の方は、どういったところに魅力を感じているのでしょうか?

大野:弊社登録人材の方々はアニメ好きな方が多いです。政府がクールジャパンを売り出しているのも功を奏していて、やはり文化から興味を持たれる方が多いです。

インドでも昭和のアニメとか流行っているんだよね?

高橋:そうですね。一昔前のお笑い番組とか流行っています。

大野:アニメなどの文化にしろ、たまたま旅行に来たにしろ、魅力的なコンテンツはありますよね。そういったところに興味を持ってくれた層を確実に捉えて、そこからさらに広げていくというふたつのステップが必要だと思っています。

そういう意味ではいかに日本に来やすい状況を維持するか、新しいビザを出すなど国策としても攻めていくことに、日本の今後がかかっていると思います。

日本企業が出すエンジニアの年収の低さに対しても危機感を持っている経営者の方もいらっしゃいます。一方、この課題自体に目を向けられていない企業がまだ多く存在します。日本企業が世界の中でどの立ち位置にいるのかということをきちんと把握する必要がありますよね。日本は保守的な国なので「攻める」ということがポイントだと思います。

 
__大野さんが日本で生きづらかったというのも、そういった保守的な性質のせいかもしれませんね。

大野:そういう文化、教育で来てしまっているので仕方ないですよね。「こうやってやろうよ」という意見を「そんなことできるわけない」と言って出る杭を打ってしまう。「そのアイデアいいね」と昇華させる大人がもっといれば、若い人たちが持っている可能性も伸ばせると思います。

高橋さんと仕事していても、少し相談するだけでも何か新しい発想を提供してくれます。若い人はそういう枠に縛られないものを持っているはずです。とにかく前向きに何かやりたいと思っている人を支援したいという気持ちは年々深まってきています。

 
__今後に注目している国や地域はありますか?

大野:グループ会社に株式会社インドというのを作っていて、第二の主戦場としてインドを選んでほしいということで、日本企業のインド進出支援をおこなっています。

2030年や40年には中国の人口を抜く予測があって、人口の3分の2が20代以下ということになりますね。
市場規模を考えると面白さしかないし、先進国になりつつある国で日本企業がビジネスをやったら間違いなく成長できますよね。

2015年以降のデータだと、インドにブランチを出す企業は増加していますけど、そこにビジネス補充域があるということをもっと知ってほしいです。

実際、JR東日本がインフラ整備を支援していますし、製造業もそうですね、日本の技術を知ってもらう機会があるといいと思います。

なので、キャリアフライの紹介でインドの方を採用して興味を持って、「じゃあ行ってみようか」という感じで、
人材がきっかけになればいいなという気持ちです。

 
__最後に、今後の展望をお聞かせいただけますか?

大野:引き続き「雇用ボーダーレス」の実現に向けて事業推進して、グローバル人材マーケットの中で採用がなされるように企業をサポートしていきたいと思っています。

「とにかくひとり外国籍の人を採用してみなさいよ」と、そういう気持ちです。
それが失敗しても成功しても、確実に学ぶことがありますから。

細かなサポートは我々がするので、採用してみようという意思決定をぜひしていただきたいです。

 
__本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

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